いつかのピアノ

校舎の奥に眠っていた
ピアノは
幾つかの傷を負いながら
八十八年前間音を奏でていた
そのピアノは
放置されていたのではない
長い休符を保っていたのだ
入学と卒業の
短いサイクルを見つめながら、
長い間
学校と共にいた
ピアノは放置されていたことを
責めない
ピアノはいつでも演奏しているのだ
それにようやく気付いた人間は
彼がより高らかに声を上げられるよう
彼を治すことにした
彼と時を同じくするために

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