言の葉の芽を摘むもの

言の葉の芽を摘むもの
名も知らぬ大地に咲く
まだ人類が到達せぬ草花
かつてはみんなそうだった
いつしか人は
知という心を携えて
誰のものでもない生命を
摘み取る様になっていた
そうして集めた標本を
楽しく明るく分析して
分かったことを理論にまとめて
一歩一歩賢くなった
そうしていつしか
町が出来て都市が出来て
採集の対象は草花から人、
あるいは自分自身にも及んだ
メタ化されたそれらの人の
言葉に属する自在性は
鳥かごにいれて一晩寝かすつもりが、
そのまま忘れてしまって、
埃をかぶって錆び付いてしまった
忘れたことを忘れた人は
それを持っている人を
煙たがっているのかも知れない。
いずれにせよ、
鳥かごの中の生き物が
まだ生きているうちに
それをどうにかしなくちゃいけない。
ひょっとするとそれは、
自分自身なのかもしれないが、
本当のところは不明だ。
ひょっとしたら、「管理者」の人格が
自己にくっつきすぎているのかも知れない。
言葉を解放せよ。
もしも再び生き返りたいのなら。
言葉を羽ばたかせよ。
大空を望むならば。

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