狼と季節の変わり目

一匹の狼が
春を過ごす
優しい日ざし
心地よい風
暗く厳しい冬は
嘘の様に過ぎ去りいく
歩き疲れて
木々に体躯を預ける
だが、もう冷たくない
そうして
雲間からみえる
無数の空を
見上げてみると
先に去る者の
顔が浮かぶ
もっとこうしてやれば良かった
寂しさは狼を包む
己を俯瞰して
我はと・・・、
狼は自重気味に思う
狼は歩き出す
曖昧模糊な何かを掴みとるため
歩き続けて、
歩き続けるうちに、
だが、狼は気付く
片側だったということに
それは同時に生み出して
遂に閉じる
環は、閉じつつ広がり
狼は森を抜ける

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