あの

あらあら新たを菖蒲が殺めて
幾ばくか薄弱な慈しみは何処か
うとうとと問うて疎い凍土に
延々たる灼熱の永遠なる洋々
追う王の魚の音の戸の
かんかん叩きつけられる怒った金鎚
きいきい揺れる生糸の奇異さ
くすくす笑って竦む楠木の屑に
けろっとして計測された経験に
昏々と眠り続ける狐
さらさらとさらわれて去っていった羅紗の
しわしわな和紙の鷲は輪になり
するする登って居留守で留守さ
せこせこ狸とせこせこそこの
そろそろ揃える揃わぬ草紙
ただただただいま只の今まで
ちりちり積もる理知の塵
つとつと努めて訳知り顔の
手と手の隣は通せんぼ
滔々と問うて等々うとうと
なんとなく泣いた言い訳を言うまでもなく
偽物の中にはその中の存在意義が無くて
ぬるっとして溶いたくすみの
ねえと言って問いかけられたら素知らぬ振りをしなければならぬという
野は淀んだ濃を良く知る
去り際の渦巻きとかげ

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