蛍光灯の下でも

光は重なって
温度を上げる
人も同じだろうか
一緒にいる人が
ふいにいなくなると
すっと、温度が
下がるような気がするのは
朝も昼も夜も
雨の日も
風の日も
雪の日も
誰かが働いていて
その人ごとの
大切な人のため
前提とされていること
当然とされていること
そういうところにも
宝物があって
ただ何もせずとも
輝いている
陽の下でも
蛍光灯の下でも

灯籠

水鏡にうつした風景を
放り込んで
濁ってしまうなら
隠された風景を
照らそう
誰も彼もみたことがないのに
嘘を食べて生きていると思うのなら
そこにある真実を
照らそう
知っている人はいない
だからといって
纔かな違和感がそこにないわけではない
少しずつ明らかにされていく様子で
現在に飲み込まれず
顔をちぎって分け与えた人のように
灯籠を片手に
照らして進む

いて

遠いところに
足を運びたくなるような人が住んでいて
毎日生活している
そういう風で良かったね
小さな時の全肯定を
持ち続けるということ
それは理想として
あるいは現在として
代わりでもなく
禊でもなく
許しでもなく
光と身体の温かさ

“in”と”out”

どうすれば
“in”でいられるか
“out”にならずに済むか
そういうことを考えて
考えて
考えて
考えて
考えて
そこに行動を収斂させる
それが上手くいけば
嬉しい
(・・・本当?)
カタログから上手く選べるように
上手くいけばカタログに載るように
そういうところ以外のもの
参照できないところへいくために
発見を。
あるいは、
寛容や調和
(・・・難しいけれど)

久しぶりの雨が降って
傘を忘れた人の肩が濡れる
立ち止まっていた事柄も
また一滴ずつ動き始める
溢れるのがいつになるかは
その時にならないと
分からないけれど
体の芯から
打ち抜かれるような
そういうものを
供せるよう雫を溜める
春の匂いは
もう何度か雪が降って
寒い日を経験しないと
届かなさそうだけれども
何に在り方を集中させるのか
出会うことと
みつけることと

みつける

今いる場所の
どんなところにも
楽しいことや
面白いこと
素敵なことが
すぐには見当たらない時でさえも
絶望することなく
飄々と生きられる
私たちは
みつけることができるから
誰かがかつてみつけたものを
追体験することばかりに
慣れると
忘れたり
あるいはそんなこと
全然知らなかったりするかもだけれど
実はいつでも
新しい気持ちをもって
生きられる
私たちは
みつけることができるから
物質的なことや
目に見えること
肌で感じられて
手に取ることのできるもの
そういうものだけじゃなくて
その人ごとの
かけがえのなさや
意味合いをもって
生きられる
私たちは
みつけることができるから

照らす

ずっと前に、
身近にいた人が
なぜかここにいる、
よくみたら
似ている人だったんだけど、
それに気づいた時、
その人のために、
また、自分のために頑張ろう、
と思って、
毎日を過ごしていたんだ、
ということに気づく
一人で頑張らせないように
もたれかけないように
その当座は
そんなことを思っていると
全く思っていなかったんだけど
静かさと温かさ、非凡
ふとした時に、
照らされるということ

主体的に

ベルトコンベヤーに
載って送られてくる
過去に集めた
日常の断片は
時々、ひどい体験の
種になることもあるかも知れない
だけど、
大抵はよい思い出
そういう風じゃないって人も
中に入るかも知れない
(なにの中?)
でも、
そのベルトコンベヤーは
生まれた時から
備え付けられていたわけじゃないし、
流れてくるものも
与えられたものじゃない
どういうものをそこに載せるかは
工場主が主体的になって
選べるんだ
だから、
流れてくる記憶が
あんまり良いものじゃないって人は
変えていくことが
出来るんじゃないかな
主体的に

有りようで

歩いている時には
気付かなかったけれど
板から飛び出た釘に
服が引っかかって
生地が破れないよう
はずした時に
普段歩いている道の隣には
人と手を取り合って
生活していける道があると
気づく
誰かが立ち止まったら
ここぞとばかり
リードを広げよう
差を縮めよう
追い抜こう
そういう気持ちじゃなくて
誰かが立ち止まったら
気を使ったり
労わったりして
むしろ一緒に
成長していくような
有りようで

生命をかける

生命かけてるか?って
偉そうな人は言うけれど
生命かけずに出来る
行為ってないでしょ
持ち時間を
時事刻々と使いながら
何だってやってるんだから
くだらないことも
面白いことも
高尚なことも
少し卑猥なことも
何だって
残された時間を使って
生命がけでやってるんだから
一見何もしていないように
みえるときだって、
生命がけで
何もしていないんだから
飲みすぎたなと感じるときだって
生命がけで
酔っ払ってるんだから
空から手を突き出して
星を掴む