さざ波

些細なこと
いつも良く行った
あのお店を
ふいに思い出すこと
遠くの景色だったのに
なぜこんなにも急に
思い出すのだろう
切れ切れにやってくる
田舎の電車は
足をふみふみ
待ちぼうけ
松の葉が
ちくちく刺さっても
小さな石橋は
いつもきっかけを
現在に連れてくる
たまたま寄り合った
お宿の客と
さざ波の祈りを
そっと一緒に聴いて
二つの鼓動の
たまゆらとかげろう

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA