せめてきれいごとを

せめてきれいごとを
瓦礫に埋もれた街の
いつしか忘れた子守唄
声の届かぬ井戸に
おいていかれた
子供の烏帽子は
水に濡れ落つ
葉っぱの妖艶
連れていかれた
あの子のお手を
掴み損ねた悔いもない
以前と変わらぬ装いの
他人の音頭
当てにならない
天気の夕方
絶望せぬよう
あるいは
果たせぬ雨に打たれて
生きるため
せめてきれいごとを

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