水面

静かな夜
三日月は雲をまとう
穏やかな季節の
心地よい風は
私を包み込む
昼間の喧噪で舞い上がった
澱が沈み
優しい水面の側に座って
針も竿もなく
釣り竿を
垂らす
浮き上がって
空に向かう言葉は
一つずつになる
一瞬
風が冷たくなり
波が立つと
整然さを失った言葉達が
めいめいに踊りだし
収拾がつかなくなるが
そっと目を閉じ
息をつけば
魚籠に魚が入る

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